COLUMN
インバウンドの波に乗る!多言語サイトのススメ
今回はフロントエンドエンジニア&敏腕ディレクターを目指す「ワーイ君」(仮名:台湾出身28歳。日本語・英語・中国語(簡体字&繁体字)・韓国語を操る)に登場していただき、お話を進めるとしましょう!
※ワーイくんは架空の人物です
サイトを見てほしいターゲット言語を決める
今、日本でフロントエンドエンジニアをしてマス!
今回のお仕事ハ・・・
デザインとサイトマップはもうあるんだ。
これね!どうかなぁ?
(!?あれ、このサイト、日本語&中国語&英語とあるケド、中国語は簡体字しかないのカ…うーん…これじゃあナァ・・・)
さぁ、ワーイ君、何に困っているのでしょう?
実は中国語と一口に言っても、厳密には「簡体字」と「繁体字」と2種類あり、地域によって使用する言語が違うのです。
台湾出身のワーイ君は「繁体字」を使用するため、同じ中国語といえど「簡体字」の表記には難色を示しています。おそらく、サイト制作者は中国語に対応してたらオールオッケー!と使用地域の多い「簡体字」を用いたのでしょうがところがどっこい。
サイトに訪れる方の母国語によっては、全く理解できない「多言語対応サイト」になってしまうのです。
ワーイ君が気づいた例からとってみても、多言語対応といっても外国語の数は星の数ほどあります。まずは自身のサイトを見てもらいたい外国人ターゲットをピックアップしましょう。現在のインバウンド効果に対する多言語対応の多くは「英語」「中国語」「韓国語」になります。
ここで注意が必要な点が、先程申し上げたように中国語には地域によって「簡体字」と「繁体字」があり、これらは別の言語と扱われる言語もあるということです。
「簡体字」は中国本土、「繁体字」は香港、台湾、マカオ等で使われています。中国語に対応する場合はそれらを踏まえて、対応する言語を決めなければなりません。
それ以外の言語に関しては、世界各国で教育の地盤がある英語でカバーします。多くの国の方がある程度英語を理解できるので、細かいターゲットは英語である程度の対応が可能です。
言語数が多ければ翻訳も大変になるので、日本語+3言語くらいでにするといいでしょう。
じゃあ、全部で、英語・中国語(簡)・中国語(繁)・韓国語の4つで行こう!
サイトを構成するテキストをまとめて、翻訳を行う
~2日後~
よろしくだよ~!
かしこまりました、確認しマス・・・
(これ、なんだ?グーグル翻訳で訳したのか?言葉がメチャクチャだぞ・・・)
何やらワーイ君、またもやお困りの様子。どうやら翻訳に不備があったようです。
以前、Googleのサービスでこのような「ウェブサイト翻訳ツール」がありましたが、現在は新規で設置は行えないようです。(2020年2月28日現在)
こういったサービスはページ内に記載されたテキスト情報をGoogleが翻訳してページのテキストを差し替えるシステムなので精度には期待できません。
(Google翻訳のユニークな言い回しは皆さんにも周知の事実かと思いますw)
その上、テキスト構築箇所のみへの対応となりますので、画像内の文字はもちろん変換されません。やはり翻訳については専門の会社に依頼することになるでしょう。
翻訳を専門に行う会社では、各言語ごとに以下のような流れで翻訳が行われます。
- 翻訳作業
- ネイティブチェックによる指示
- 修正対応
- ネイティブチェックによるOK
- 完了
「ネイティブチェック」とは、依頼言語を母国語としている方による確認と事をいいます。ネイティブの方が翻訳文を読んで、違和感ない文章や分かりやすい文章になっているかどうかを確認して、場合によっては修正指示を出します。
例えば「なにか飲みますか?」を英語に直訳すると、「Do you drink anything?」ですが、この場合、より丁寧なのは「Would you like something to drink?」でしょう。
また、単語だけの表記の場合と文章中の前後の言葉(例えば名刺が女性か男性かで言葉が変わるなど)のよって変化する言葉を保持する言語もあります。
日本語でも、数を数える場合、ニワトリなら「1羽」と数えますがくまさんは「1頭」と数えますよね?金魚ならば「1匹」。このような細かいニュアンスまで汲み取ってもらえるとなおよし。
これらの工程がしっかり行える会社を選ぶといいでしょう。こうして仕上がった翻訳文を元にサイトの改修に移ります。
もう一度、しっかりした翻訳できる所に依頼するよ!
サイトの多言語化を行う
さ、ワーイ君、実装頼んだよ!
では、今回、設置環境はどうしますカ?
今と同じでいいんだけど、それじゃだめなのかい?
翻訳完了後、次のステップではまず、言語版のURLをどういったものにするかを考えなければなりません。大きく分けると以下のように分類されます。
- 【複数ドメイン型】例)https://example-en.com/
- 【サブドメイン型】例)https://en.example.com/
- 【ディレクトリ型】例)https://example.com/en/
「複数ドメイン型」は元のドメインとは別に新たに言語分のドメインを取得して運用するパターンになります。
「サブドメイン型」はサーバーで元のドメインから言語分のサブドメインを作成して運用するパターンになります。
「ディレクトリ型」は日本語版の下層ディレクトリに日本語版と同じ構成のサイトを構築して運用するパターンになります。
設置方法に関してはそれぞれのメリットがあると思うので、ご自身のサイトや運用状態に合わせて選ぶと良いと思います。現在は費用面や管理のしやすさから「サブドメイン型」「ディレクトリ型」で多言語対応しているサイトが多いです。
次にサイトを複製して翻訳テキストの差し替えを行います。多言語対応サイトの多くはヘッダー・もしくはフッター付近に切り替えボタンを設置して、各言語の切り替えが出来るようにしています。
サイトがWordPressであれば「Bogo」というプラグインを使用するとより簡単に多言語対応を行えます。
便利!
多言語対応の新規サイトを制作する場合は「翻訳」の工程と、「サイト制作」を同時進行するとスムーズで制作期間が短縮されるでしょう。
最後に
これからもよろしくね!
ところでワーイ君、一つ相談なんだが…
申し訳ないんだが、今回の報酬、少しばかり待ってはくれんかね?
ワーイ君、無事ギャランティはもらえるのでしょうか?今の時勢、明日は我が身かもしれませんw
いかがだったでしょうか?最近ではどの業種であっても多言語対応を考えられている会社が増えていきています。これからインバウンドはさらに加速し、訪日外国人観光客も増えて、遠くない将来には全てのサイトに多言語対応が求められる時代になることでしょう。
訪日環境客に目を向けた、優しいグローバルはサイトづくりを目指して!Why Laboでも多言語サイトの制作を承っておりますので、ぜひぜひ!お気軽にお声がけください!
ではまた!
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